建設技能人材機構JACとは?JACについて詳しく解説!

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特定技能の建設分野において、特定技能人材を受け入れる場合には「JAC」という団体に直接的・間接的に加入をしなければなりません。JACは建設業における就労環境の悪習慣を改善し、特定技能人材に活躍してもらうために技能評価試験を実施したり、監査、また職業紹介などを行います。特定技能人材を受け入れる企業は、JACに加入し目的推進に協力することになります。

【目次】

  1. 建設技能人材機構JACとは
  2. JACの連絡先
  3. JACの役割
  4. 行動規範
  5. JACが行うこと
  6. JACに加入するためには
  • 正社員と賛助会員に
  • 会費
  1. FITSについて
  2. まとめ
  1. 建設技能人材機構JACとは

一般社団法人建設技能人材機構(通称:JAC/Japan Association for Construction Human Resources)は特定技能外国人の受入れに当たって、元請けゼネコンや、受入対象職種の専門工事業団体が発起人となって設立されたました。

  1. JACの連絡先

住所:〒105-8444
東京都港区虎ノ門三丁目5番1号 虎ノ門37森ビル9階

理事長:三野輪 賢二

設立日:平成31年(2019年)4月1日

JACの公式HPはhttps://jac-skill.or.jp/ です。

  1. JACの役割について

建設業においては、以前より「劣悪な労働環境」や「低賃金」「失踪」「社会保険未加入」などの労働環境が問題視されていました。建設分野における外国人の受入れに当たっては、建設技能者全体の処遇改善、ブラック企業の排除、人材確保の国際競争力の向上などが課題としてあります。これらの問題・課題に対応するために設立されたのがJACです。

JACの大きな役割は以下の2点です。

  • 公正競争・適正就労のルール順守・ルールを守らない企業の排除
  • 民間職業紹介事業者の役割代替

まず、外国人受入に係る行動規範の遵守の徹底を呼び掛け適正な雇用の実現を図ります。特に、雇用契約の適正性や遵守について巡回指導を行うFITS(一般財団法人国際建設技能振興機構)と連携を行って就労支援を行います。
通常、建設業の技能者においては「職業紹介」を利用した求人は出せません。しかしJACでは無料職業紹介事業を行うことができ、特定技能人材の就職あっせんを担えます。

  1. 行動規範について

JACの会員はJACが定める行動規範を遵守することが求められます。
この行動規範には以下のようなことが定められています(一部抜粋)。

外国人受入に係る行動規範(※一部抜粋)
  • 行動規範の遵守に一致協力
  • 労働関係法令の遵守
  • 同等技能・同等報酬、月給制度、技能の習熟に応じた昇給等の適切な処遇
  • 外国人であることを理由とした待遇の差別的取り扱いの禁止
  • 建設キャリアアップシステムへの加入、技能取得・資格取得の推進
  • 悪質な引き抜き行為の禁止
  • 在留資格の確認の徹底
  • 事前訓練及び技能試験、試験合格者や試験免除者の就職・転職支援の実施
  • 巡回訪問等による指導・助言業務、苦情・相談への対応を実施
  • 地方部の求人情報発掘、都市部と地方部の待遇格差の是正

上記から分かるように、JACは「特定技能外国人受入計画」の適切な実施が行うことを促すことを行動規範に掲げています。
建設キャリアアップシステムの利用や、待遇について、巡回訪問についてなどは「特定技能受入計画」の認定の条件にもなります。

  1. JACが行うこと

JACが行う共同事業には4つのことが挙げられます。これは、国土交通大臣告示第十条により以下のように定められています。

一 特定技能外国人の適正かつ円滑な受入れの実現に向けて構成員が遵守すべき行動規範の策定及び適正な運用
二 建設分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針(平成三十年十二月二十五日閣議決定で定める全ての試験区分についての建設分野特定技能評価試験の実施
三 特定技能外国人に対する講習、訓練又は、研修の実施、
就職のあっせんの他の特定技能外国人の雇用の機会の確保を図るために必要な取組
四 受入企業が認定受入れ計画に従って適正な受入れを行うことを確保するための取組
国土交通大臣告示第十条

 

特に職業紹介事業については、民間の事業者では行うことができないためJAC特有の制度と言えます。これがあることによって、例えば万が一廃業になってしまった場合などの転職支援としても利用が可能です。
また、特定技能人材になるために必要な「技能評価試験」の実施などもJACの主な共同事業になります。

  1. JACに加入するためには

これらの課題の解決のためには多くのコストや労力がかかります。このため、建設分野で特定技能人材を受け入れる事業者全体で共同して行っていくということになります。特定技能人材を受け入れる際には、JACに直接もしくは間接的に加入をし、活動を主に金銭面でサポートします。
JACの会員になるにはJACの正会員である建設業者団体の会員となるか、JACの賛助会員になることが必要です。
受入企業は、JACの正会員の団体の会員になる場合でも、賛助会員として加入する場合でもどちらでも選択可能です。

  • 正社員と賛助会員について

正社員  JACの正会員である建設業者団体は、多くの場合は全国組織です。この正会員である建設業者の団体の会員になることで間接的にJACの正会員になることができます。この場合、JACへの加入費用は発生しない代わりに、この団体への会員になるための費用が発生することになります。JACの正会員は以下41団体です(令和3年4月1日現在)

正会員の情報については、https://jac-skill.or.jp/ です。

賛助会員 正会員である建設業者団体に属さない場合には、直接JACへ賛助会員として加入することができます。建設業者の団体に参加できない場合や、属している団体がJACの会員でない場合は賛助会員として直接加入しなければなりません。
正会員である建設業者の団体の会員になる場合と異なり、年会費が発生します。

登録支援機関についても、賛助会員としてJACに加入する必要があります。

  • 会費について

JACに加入するためには、年会費と特定技能人材1人あたりの受入負担金が発生します。
直接加入をする賛助会員の場合には年会費が発生し、また、特定技能人材1人当たりの受入負担金も発生することになります。

  • 年会費について

年会費

JACに間接的に加入する場合 無料
JACに直接的に加入する場合(賛助会員) 240,000円
  • 受入負担金について
  • 特定技能外国人1人当たり(月額)
試験合格者(JACが行う海外教育訓練を受ける場合) 20,000円
試験合格者(JACが行う海外教育訓練を受けない場合) 15,000円
試験免除者(技能実習2号修了者等) 12,500円

 

  1. FITSについて

一般財団法人国際建設技能振興機構(略称:FITS)は、建設分野をはじめとする技術・技能・知識を習得・実践しようとする各国の人材の受入、育成等を適正に実施するため必要な支援等を行う団体として設立されました。

JACは本来JACが担うべき役割の一つである「適正就労監理」についてをFITSに委託ています。FITSはJACからの委託を受けて、企業への巡回指導、外国人との面談、母国語相談のホットラインの運営、特定技能人材受入後の講習実施を行います。

  1. まとめ

特定技能の他の分野で加入が義務づけられる「協議会」の位置づけがJACになります。建設業分野においては、人材不足を改善するために就労環境の改善を図るために様々な取り組みをしています。JACはこの取組のひとつであり、特定技能人材を受け入れる企業は加入が義務付けられるものになります。

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